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21世紀COEプログラム/ネットワーク共生環境を築く情報技術の創出 大阪大学

研究テーマ

生物共生ネットワークの形成過程の解明
ネットワーク共生環境アーキテクチャの構築
ネットワーク共生環境におけるコンテンツ流通機構の構築
ネットワーク共生環境におけるヒューマンインタフェース技術の創出
高信頼性、高安全性を有するネットワーク共生環境の構築技術の創出

テーマ[1]の成果がテーマ[2]に活かされ、テーマ[2]とテーマ[3]は、各々システムの下位層および上位層として連携しながら研究を推進する。また、テーマ [2]・[3]で構築されるシステム環境を想定して、テーマ[4]の研究を推進する。 さらに、テーマ[5]は、他のテーマ全体に関連して推進される。

生物共生ネットワークの形成過程の解明

生物個体の中には遺伝子代謝ネットワークが存在し、共生とは生物個体同士が有機的な相互作用をしながら重層的に上位のネットワークを形成しているシステムである。独立に発達してきた個々の生物ネットワークがどのように融合して共生関係を有する上位ネットワークを形成するのか。また、その際、下位の生物個体内遺伝子代謝ネットワークがどのように変化するのか。これらの疑問に答えるために、生物共生情報工学、代謝情報工学的なアプローチにより生物共生系を実験室内で創出し、その発達過程から共生へ至る動的なネットワークの変化を解析し、生物界で実現されている柔軟でかつ安定なネットワークの創生原理に迫ろうとしている。
現在までに、粘菌-大腸菌共生系の解析によって、インターネットなどで観測される、べき乗則(Power-Law)が遺伝子発現パターンの中に見つかり、それは共生系形成前後で保存されることが示された。全く異なる情報ネットワークと生物ネットワークが共通の性質で結ばれていることは非常に興味深い。このべき乗則の共生系形成過程での時間変化を調べることは、共生ネットワークの成立要因を探る重要な知見につながると考えられる。また、生物ネットワークが示す環境応答機構として、「アトラクター(安定状態)選択」の原理を提案し、さらに、この原理を大腸菌が環境に対して適応する実験を通して実証した。特に、アトラクター選択に関しては、ノイズを使った新しい制御機構として情報技術への応用研究も始まっている。

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ネットワーク共生環境アーキテクチャの構築
本研究テーマでは,近年のインターネットの飛躍的な発展に伴って顕著になりつつある諸問題を生物学の研究において得られた知見をもとに解決し,ネットワーク分野における新たなブレークスルーを生み出すことを目的としている.特に,将来の情報ネットワークアーキテクチャに重要になると考えられる特性として拡張性,移動性,多様性の3つのキーワードを掲げ,それらの特性を持つネットワークに適した制御技術の研究を進めている.そのために,本研究テーマでは,以下の3段階にわたる研究フェーズを設定し,研究を早期に立ち上げるとともに,今後ありうべきネットワークアーキテクチャの構築を視野に入れた研究を推進している.
第1フェーズ:新しく発展しつつあるネットワークのための通信技術の確立
最近急速に発展しつつあるP2Pネットワーク,アドホックネットワーク,センサーネットワークにおいて,生物システムのもつロバスト性,適応性,自律性(自己組織化)などに基づいたネットワーク制御技術を研究開発し,実装実験などを通じてその有用性,問題点などを明らかにする.
第2フェーズ:新しいネットワークアーキテクチャの構築
大規模かつ柔軟なネットワークに必須のロバスト性,適応性,自律性,自己組織化などの性質を有するネットワーク制御のための要素技術を研究開発し,ユビキタス社会のための「環境情報ネットワーク」の実現を目指す.
第3フェーズ:複雑適応系としてのネットワークにおける制御技術の確立
べき乗則に従うネットワークを対象にした研究を遂行することにより,複雑適応系としての情報ネットワークに関する諸技術を研究開発し,次世代ネットワークアーキテクチャとしての環境情報ネットワークを完成させる.
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ネットワーク共生環境におけるコンテンツ流通機構の構築

 本研究テーマでは,P2P型ネットワーク,アドホック・センサネットワークなど,脆弱性,不安定性の高いネットワーク環境におけるアクセス可能性を高める研究を推進し,いかなる場面においても,状況に応じた人間の相互理解を促進できるコミュニティ創成に資することを目的とする.
 ネットワーク共生環境において,人と人がコミュニケーションしたり,所望の情報を取り出そうとする場合,所望情報をどのようにネットワーク上で流通させれば効率的な情報配信が可能であるのかという情報流通技術に関する研究と,ネットワークにアクセスしている人が,現実空間のどのような環境に存在していて,どのような情報を必要とし,その情報をどのように取り出し,提示すればよいのかというヒューマンインタフェース技術に関する研究を取り上げる.
 具体的には,アドホックネットワークに対し,伝染病の伝播過程を模したエピデックモデルを適用することで効率的なデータ共有を可能とする手法,SNS 上で流通するコンテンツを人がフィルタリングしあう口コミ型のコミュニケーションモデルである「情報伝播モデル」の提案と有効性の検証,などの情報流通技術,テキストチャットやIMなどを対象に,テキストの内容を解析し,その内容に応じた背景画や背景音を抽出し提示することで,テキスト内容の理解を促進しコミュニケーションを活性化する手法,あらゆるコミュニケーション環境を想定したウェアラブルで拡張性に富んだ各種情報機器の開発,などのヒューマンインタフェース技術を検討する.
 今後はアンビエント情報やコミュニケーション内でのセマンティック情報を取得・抽出し,これらに対応するマルチメディアコンテンツを適宜配送・提示することによって,これら情報をフルに活用したコミュニケーション支援システムを実現する.

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ネットワーク共生環境におけるヒューマンインタフェース技術の創出

本テーマでは,ネットワーク共生環境を,安心・信頼のおける真に豊かな情報社会の基盤として実現することを目的とし,その高信頼性・高安全性を達成する技術について研究している.従来の研究分野による分類に基づけば,ソフトウェア工学,分散システム工学,ディペンダビリティ工学,セキュリティ工学を主軸とする研究である.これらの研究分野は,情報システムの高信頼化・高安全化に不可欠であり,本テーマはCOEプログラムにおける他テーマに対し,基盤となるべき要素技術の提供を目的とする領域横断的なテーマとして位置づけることができる. 本テーマでは,基本的には,以下のサブテーマに取り組んでいる.また,それぞれのサブテーマに留まらず,それらの総合分野において多様な研究を推進している.

  • 高信頼・高安全な情報システムを実現するためには,その基盤たるソフトウェアの安定性・信頼性が不可欠である.そこで,ソフトウェアの効果的な設計・運用・管理を可能とするソフトウェア工学の確立を目指す.
  • 情報システムは,通信技術を基盤とした分散システムの形態を取ることになる.そこで,分散環境におけるプロセス協調の実現,あるいは,障害や分散環境の動的な変化への自律的適応性を実現するために,分散システム工学,ディペンダビリティ工学を基盤とする効果的な解法の提案を目指す.
  • 情報システムにおけるデータの漏洩や攻撃などに対処し,高度なセキュリティを確保することは,もはや普遍的といってよい課題である.そこで,これらを実現する系統的な方法論としてのセキュリティ工学の確立を目指す.

さらに本テーマでは,生物共生ネットワークの生成過程の研究で得られた生物学上の知見の,高信頼・高安全な情報システムの基盤技術への適用を積極的に模索している.

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高信頼性、高安全性を有するネットワーク共生環境の構築技術の創出

本研究テーマは,これまでに他テーマにおいて得られた研究成果を活用し,ハードウェアシステムとして構築・実現することを目的としている.具体的なシステムとしては,生物の環境に対する適用性の高さを参考にして,環境変化に強い物体注視システムを開発対象とする.このシステムでは,昆虫の複眼にヒントを得た複眼撮像システムにより物体情報を取得し,得られた複眼画像を利用して物体に対する注視処理を実行する.複眼撮像システムは,3次元情報の抽出が可能である,一度の撮像で複数の距離における撮影像が取得できる,機械的な稼働部を持たないため調整不要で運用できるなどの特徴を有する.撮影画像からの物体の選択的抽出や追跡の機能を有する見守りカメラなどへの応用が期待される.
現在までに,複眼撮像システムにより得られた画像から,アトラクター選択による注視移動アルゴリズムを検討した.アトラクター選択の適用により,動的な変化に対する優れた追従性と,未知の環境に対する高い適応性が期待できる.色,距離による評価値算出法を考案し,物体識別能力に優れた物体注視システムの基本アーキテクチャを設計した.また,そのハードウェア化において,複眼撮像システムからの3次元情報抽出処理の主体となる,多数の再構成画像を高速に生成するための距離抽出法について検討し,SoC(システムオンチップ)技術を用いてこれらを実行する複眼画像処理ハードウェアの設計を行った.

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